家づくりコラム
22.08.14

【資金計画について】vo.2

〜頭金はどのくらい準備する?〜

不動産販売会社など売主と金融機関がその物件の購入者向けに「頭金ゼロで融資可」といった条件で提携している場合、買えるケースもありますが、頭金なしでの住宅購入はあまりお勧めできません。その理由のひとつは、しっかりした購入計画・資金計画のもとでマイホームを取得することが望ましいからです。十分な貯金ができない家計で住宅を購入しても、その後30年35年といった長期にわたってのローン返済は大変です。「マイホームが欲しい」と思ったら、まずは自己資金として住宅に対する頭金(物件価格の2割を目途)とさらに諸費用(1割を目途)を目標に貯めグセをつけてください。

●自己資金はどれくらい必要か?●
物件価格(建築費用)の3割は用意しましょう。

住宅頭金を準備するメリットは他にもあります。
住宅を購入すれば「不動産」という資産を所有することになります。資産には価値があり、将来物件を住み替えなどで売却することになったとき、あるいはローンの返済が困難になり手放すことになったときなど、売却価格を左右するため、少しでも高く維持しておくことが大事です。

一方、住宅ローンを組んだ場合は負債を抱えているわけですから、負債より資産価値のほうが高ければローンを完済できる金額で売れるけれど、資産価値のほうが低ければ売却してもローンが残ってしまう(残債割れ、オーバーローンとも言う)ことになります。「残債割れ・オーバーローン」は頭金を入れない(または少ない)、借入金が多すぎる、物件の資産価値が下がることで起こります。つまり、オーバーローンを防ぐためには、頭金を十分に入れて借入金を少なくする、資産価値を下げない住宅のメンテナンスをするといった、工夫・努力が必要です。