家づくりコラム
22.09.10

【資金計画について】vo.4

〜ローンを組む際の注意事項〜
☆借入額の目安☆

民間の住宅ローンは、物件の「担保価格」やローン契約者の収入や勤続年数などの「返済能力」から貸出金額を決定します。ただし、これはあくまでも金融機関が貸し出せると判断した金額。ご家庭にとって、安心して「返せる額」とは異なります。
税引き後の年収に対する返済額の割合を返済負担率といいます。返済負担率は25%以下が安全とされています。 例えば、ローンの金利が1.0%、返済期間35年、返済負担率を25%としたときの借入可能額は、年収400万円の人で2,940万円、年収500万円の人で3,680万円。これに住宅購入にあてられる貯金を加えた額を「予算」とするのが安心です。

住宅ローン審査に通るために大切なことがあります。
住宅ローンを組む場合には、「審査」が行われます。「審査」のカギはローンを借りる本人の「返済能力」と「信用度」。年収や勤続年数、税金や年金保険料の支払い状況、過去の金融関係の事故(ローンやクレジットカードの延滞など)がないかも調べられます。キャッシングやリボ払いも金融機関の評価を下げますので極力控え、不要なクレジットカードは解約しておくのがお勧めです。本審査前の仮審査に通ったとしても油断は禁物です。本審査ではさらに厳しくチェックされますので、新たに自動車ローンなどを組むのは避けましょう。
住宅ローンの審査基準や融資条件は、金融機関によって異なります。〇社の審査がダメでも△社はOK、また、〇社と△社で融資額が異なる場合もあります。審査が通るか心配な場合は、不動産会社やハウスメーカーの提携金融機関や、勤務先のメインバンク、給与振込先の金融機関などを優先的に受けてみてもいいでしょう。

ライフプランを考慮して!
住宅購入を考え始めると、ついつい目の前のことだけにとらわれがちになってしまいます。ただ、住宅ローン返済は長く続くもの。家計への影響は少なくありません。大切なのは、

■今後の収入・支出の変化を考えるため、家族構成や年齢、ライフイベント(出産、子どもの進学、自動車購入や海外旅行など大きな出費、退職など)を書き出してみましょう。いつごろ何にどのくらいお金がかかるか見えてきます。

■子どもの教育費のピークはどこか考えましょう。高校、大学・専門学校への進学など思いのほか費用がかかります。住宅ローンを支払いながら、教育費のための貯蓄をしていけるか、あるいはピーク時の支払いを継続できるか見通しを立てておきましょう。

■定年退職の時期にローンは残りませんか?月々の返済額を低く抑えるために長期のローンを組むこともありますが、収入がなくなってからのローン返済は経済的にも精神的にもつらいものです。定年後にローンを残さないよう繰り上げ返済などで定期的に残債を減らしていけるよう、住宅ローンのメンテナンスも必要です。